10月2日付の毎日新聞朝刊に気になる記事を見つけました。
論点『現代社会とお寺』というテーマで3名の識者のご意見が掲載されていました。
お寺との関係性をどう結んでいくかという、私たちの今後の方向性について、
大変参考となるご意見です。
〇相澤秀生氏「個人と関係結ぶ必要」
〇釈徹宗氏「中間共同体の核になれ」
〇井上理津子「『弔い』主体的な営みに」
内容については、しっかりと読ませていただき、
いずれ活動の中で生かせていければと思っております。
約8万か所にも及ぶ寺院の数はコンビニ店舗の数より多くある。
都市部のお寺、過疎が進む地域のお寺、抱える事情は様々でしょうが、
目下進行中の人口減少時代、檀家さんとお寺の関係性の維持も
必ず難しくなってくることは事実である。
檀家制度により成り立っているお寺は今後どのような形で存続していくのか、
その行く末は明るいとは言えないかもしれません。
では、お寺は何のためにあるのか、今後必要であるのかを、
変わりつつある弔いの形も含めて、お寺の存在意義を問うていかなければ
いけない時期がきているように思います。
かつて、明治維新で寺受け制度が廃止され、廃仏毀釈運動がおこり、
それまでのお寺と檀家の制度が変容し、いわゆる契約制度的な檀家との
関係性になりました。要するに法人会員が檀家です。
しかし、そういう契約意識は前面に出ず、信頼関係で維持されてきたといえるでしょう。
しかし、営利組織や非営利組織においても、理念や目的、目標など、
明らかにする必要があります。
お寺はどうだろう、そこまで意識している方がどれだけいらっしゃるか、
この困難な時期だからこそ、お寺って何?を考えていただきたいと思います。
その手助けをさせていただくのも、私たち「野辺の送り研究会」の
新たな仕事の一つとしてスタートしました。
今後一緒に考えていく場を設け、共に学んでいきたいと考えております。