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命の重さ

10月も半ばとなり、いよいよ秋めいてきました。

台風は東日本に大きな傷跡を残し、秋を楽しむ気分とはならず、

重たい課題も残していきました。

 

その一つを、考えてみたいと思います。

都市部の避難所で、人の選別が行われたという事。

避難してきた路上生活者に対し、住所不定であることを理由に、

避難が断られ、公園の片隅で一夜を明かしたそうです。

前段階として、支援者の方々が路上生活者に声をかけ、

避難を促し、避難所に向かわせたそうです。

その避難所は、町の住民と認めず追い返されてしまいました。

支援団体が区に問い合わせたところ、

住所の記載ができず、断った

住所のかけない人の対応が決まっていなかった

などとの返答であったようです。

 

さて、命の瀬戸際に、住所は必要なのでしょうか。

まずは避難が優先されるべきで、

特に一時避難の場合は命を守ることが優先です。

次に、避難所で暮らす場合は、被害の有無など考慮し、

住まいの記載は必要かもしれません。

 

一時避難所の場合、だれが避難するか選別は許されないことです。

外出先で非難を余儀なくされる場合もあるし、

日本国に居住していない旅行者もあるし、

門戸を閉じるのですか。

なんて心の狭い対応なんでしょう。

 

ペットのにおいや声、赤ちゃんの泣き声なども気を使い

避難を躊躇する場合もあるかもしれません。

 

区民、市民、国民の命を守る!公共に課された一番の責務です。

憲法に違反する行為をおかしてはいけません。

「すべての国民は、故人として尊重される。

生命、自由及び幸福追求に対いする国民の権利については、

公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、

最大の尊重を必要とする」と定められている。

公共の福祉について、どう考えるか、今一度立ち返って考えてほしい。

私たちが安心して命を預けらる、国や地方自治体であってほしいと願う。