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コロナ禍の異状死

昨日テレビで、私の職場が映っていた。

テレビで映ると、ぴかぴかの医療機関に見えた。

美人ライトを使ったのかなぁ。

 

実際のところ、あまりいい話ではなく、

コロナ感染症が死因の自宅死亡者の話で、

ここ1,2か月で急増しているということ。

本来、ここ(監察医事務所)にきてほしくない人たちなのです。

ここに運ばれる死者は、基本異状死で、検視、検案が行われます。

場合によっては、死後CT、解剖で死因が特定されます。

確かに先月から、コロナ感染症が疑われる死因の方が、

毎日1,2名運び込まれてきます。

すでにPCR検査で陽性がわかっている人、肺炎でコロナ感染症が疑われる人、等。

共通項は医療にアクセスできなかった人たちです。

情況は様々ですが、家族がおられる場合でも、その家族が先に入院し、

自らも感染したが、入院がかなわなず亡くなられた方もおられます。

入院できず、ケアマネジャーが声掛けに訪れ発見された事例もありました。

もし、医療にアクセスできていたら・・・

死に至らなかったかどうかはわかりませんが、

少なくとも不安の中、一人ぼっちの最期ではなかったかもしれません。

すでに二重の納体袋に入れられ、家族との対面もできないでしょう。

 

対策は感染者が減少し、十分な医療を受けられる環境の再構築しか、

今の状況を脱却する方法はみあたりません。

ワクチンが広く行き渡るまで、まだ時間を要するようで、

ひたすら感染リスクを避けるしかなさそうです。

 

もう少し頑張ろう。